実績

参加企業 業種別内訳 継続を含む累計(2024年9月現在)
IT / emerging technology / 衣・食・住 / 自己実現等の企業やあらゆる価値をつなぐロジスティック産業からも参加のお問い合わせが来ています。

[新規事業]

11 例

[受入企業]

69 社

[協力診療科]

のべ 53 科

 

実例

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株式会社ケディカ

非公開: 株式会社ケディカ サムネール

ASU参加とソリューション開発

株式会社ケディカ
第7回「富県宮城グランプリ」受賞第11回みやぎ優れMONO認定
日本経済新聞 掲載
仙台経済会 掲載
日本歯科新聞 掲載
他 多数

ASUへの参加の目的は、当社の「機能表面処理」の技術が活用できる医療機器等を見出すことと、ASU参加企業の方々との人的交流から具体的なニーズを捉えることでした。
2014年7月にASUに参加し、週1回のペースのクリニカル・イマージョンでは、病院内のメンテナンス部門などを視察、現場で働く医療者の意見も聞きながら、医療現場に潜むニーズを探索しました。そして、医療現場で使用する機器を清潔・清浄に維持するために日常的に行っている洗浄に苦慮されていることがわかり、この点に当社技術の転用方法を模索することとしました。また、製品開発から販売に至る過程で、ASUプログラムでは、データの取得、学術的な発表、ニーズ調査、安全性評価のフィールドアレンジなどの支援を積極的に行っていただきました。これらは、東北大学のネットワークや総合大学としての強みを、ASUを通して提供いただいた大きな成果でもあります。最終的に、2017年8月、歯科用器具洗剤(ケディクリーンTZK)の販売を開始しました。この洗浄液は表面処理を行う際に最も重要な洗浄技術(被処理物表面の洗浄化)のノウハウを活かしたもので、従来の洗浄液と比し、作業負荷の低減、作業の安全性および清浄度の飛躍的な向上につながっています。

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日本電気株式会社

非公開: 日本電気株式会社 サムネール

ASUの参加に至るまでの経過

株式会社ケディカ

NECは長期にわたり、東北大学様と協働してまいりました。参加動機は、弊社トップマネージメントが東北大学の青木副学長(当時、現在理事)からご紹介を頂いたのがきっかけです。同席していた研究企画部メンバーが応募を呼びかけており、当時は、研究所、事業部の専門家が多くの時間を割いて、健康延伸を含む新事業の技術戦略を喧々諤々と議論していました。自分達なりに、弊社の技術・リソースを生かして高齢者の皆さまに一日でも長く、健康でいてもらう為のお役に立つとともに、増大する医療費・介護費の抑制と産業振興を介した将来の社会保障費の充実という社会課題に取り組みたいという想いはあったものの、どの様な形で課題設定をすべきか悩んでいました。また、医療現場で実際に患者さんや医療従事者の困りごとを実際に自分の目で見ないと、本質的なニーズがどこか抜け落ちてしまうのではないかという不安、また、開発したものを改良し、エビデンスを蓄積できるのは医療現場との密な連携なくしてできないものの、どのようにしたらよいか、あてもなかったのです。ASUは現場観察の機会はもちろん、このプログラムに参加することで、東北大学病院、東北大学を基盤としたネットワークで重要なパートナーと触れられる機会があると考え、すぐに応募しました。

ASUに参加して解決した課題、得られたもの

プログラム開始時点で、特定のプロジェクトを念頭におき、ニーズの把握、実態調査を行う選択肢はありましたが、あえて自分の専門分野を忘れて医療現場を観察し、関係する人、モノ、業務フローをみることで多くの学びがありました。その過程で、医療スタッフ、患者さんとのコミュニーケーションの取り方からも多くを学びましたし、私たち自身が企業として、エンジニアとして、改めて、何ができるのかという使命感、モチベーションが大いに高まるきっかけになりました。考え抜いてきたとはいえ、自分たちがオフィスで考えてきた狭い技術領域に関連するニーズ探索にとどまらず、自分たちが開発した技術やサービスがどういったインパクトを誰にもたらすか、また、その結果がどういう将来のビジネスモデル、事業化につながるのかまで、ヒアリングと医療スタッフとの徹底した議論を行うことで、介護保険や地域包括ケアを含む幅広い視野で医療ニーズやビジネスモデルの整理ができたと思います。その結果、新たな研究テーマの早期立ち上げが可能になり、弊社が得意とする技術を利用し、課題領域の設定、適切なスコーピングを行った上での研究開発につながっています。ASUで得られた研究課題は、弊社と東北大医工学研究科との共同研究に発展し、その成果の一部は弊社内の事業化に向けた製品PoCや他社との協業につながる共同研究への呼び水となる等、大きな相乗効果を生み始めています。
昨今、技術の陳腐化、カスタマーの興味の関心のうつりかわりがこれまでになく短期化しており、今後もさらに加速する中にあって、現場に入り、デザイン思考などの方法論も使いながら事業化に資する課題設定からコンセプトだしまでを高速に行う新しい日本のものづくりにの提案に向けてASUからこれまで以上のしかけを期待します!

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株式会社フィリップス・ジャパン

非公開: 株式会社フィリップス・ジャパン サムネール

CCS開設について

株式会社フィリップス・ジャパン

2018年6月に、フィリップス・ジャパンと東北大学はヘルスケア共同研究における包括的提携を締結しました。この提携は、デジタル(ICT)を活用し「人々の行動変容」にフォーカスしたヘルスケア共同研究に主眼が置かれています。現在、デジタル(ICT)変革による健康・予防・医療への新たな価値創造に向けた取り組みが進行中です。これらの促進のために、医療従事者、東北大学関係者とフィリップスが推進するオープンイノベーションのインターフェース、コミュニケーションの場として、Philips Co-Creation Satellite(CCS)を開設しました。

東北大学との連携、ASU参加について

「2030 年までに年間 30 億人の人々の生活向上」を目標として掲げ、グローバル展開するフィリップスですが、医療現場を観察するCRIETOのプログラム「アカデミック・サイエン ス・ユニット(ASU)」には、2014年から参加しています。
フィリップスではグローバルなスピード感を重視し、「デザイン思考」がスタンダードとなりつつあり、迅速な開発を心掛けています。ただ、日本でそれを目指すとき、まず医療現場に足を踏み入れること自体が難しいのが現状です。この点、東北大学病院には、企業が医療現場を観察できるASUの仕組みがあり、そのプログラムに参加して課題が見つかれば、以降は我々のグローバルなネットワークで開発を展開することができます。ASUが重視してきた、世界で通用するインサイトを見つけ、素早くビジネス展開するというコンセプトは
CRIETO内に設置したCCSと、2019年5月に仙台市内に開設予定のフィリップス日本初のイノベーション拠点「Philips Co-Creation Center(CCC)」のコンセプトと親和性が高いと感じています。今回のCCSとCCC開設は、現場からソリューションまで一気通貫にやることでさらなる迅速化をはかる、我々のチャレンジでもあります。これらの取り組みを期に、東北大学、医療従事者と協同で開発することが当たり前となり、特に将来を担う若手社員や若い医療者がいきいきと新しいソリューションづくりを進めていけるよう、取り組んでいきたいと思います。