帰朝報告:フィンランド オウル
2018年11月3-7日まで、仙台市の友好都市でもあるフィンランド・オウル市のビジネスオウルのご支援をいただき、冨永悌二病院長以下14名の視察団の一員としてオウル大学病院、スタートアップ9社に伺ってまいりました(アドバイザーをさせていただいておりますCerenion社にも最終日に数名で面談させていただきました)。東北大学病院では冨永病院長の下、スマートホスピタルをかかげ、目下、そのデザインを進めているところですが、医師だけでなく、看護師、技師、事務など多業種で訪問することで、理解を深め、“東北大学病院のめざすスマートホスピタル”について多くの示唆を得ることができました。
データの利活用はもちろん、さまざまな形でのco creationを展開するためのインフラについて意見交換を行ったほか、スタートアップについても技術はもちろん、ニーズからビジネスモデルまで有意義な打ち合わせとなりました。オウル市はこれまでタール産業の衰退、ヘルシンキへの資源流出、ノキアショックなどいくつかの存亡の危機を経験しておりますが、特にノキアショックでは、産業構造の変化の波をノキアとオウル大学を起点とした協力で、多くのスタートアップが生まれ、デジタル産業都市としてすばらしいpivotをされており、改めてアカデミアの果たす役割が大きくなることを痛感しました。フィンランドは日本より少し小さめの国土ですが、人口は550万であり、そうした背景から海外展開が基本、生産性の高さが生命線というところで、本当に学ぶことが多かったです。
トナカイなどのフィンランド料理もおいしかったです。オーロラがみえなかったのは残念でしたがサウナも堪能しました! ビジネスオウルの内田さんには今年も大変お世話になりました(翌週、オウル市長、ビジネスオウルみなさまと東北大学病院を訪問いただきました)。 北緯65度で日照時間の短さとマイナス20度の寒さを痛感しましたが(8日からは33度のジャカルタに行くことになったわけですが)、しんしんとした寒さと樹氷など素晴らしい景色も堪能してきました。
文責 中川敦寛